着物や浴衣の衿合わせ　正しい方向と間違った方向

今回は着付けで絶対に出てくる「前合わせ」（衿合わせ）についてちょっとお話しますね。
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着物や浴衣を着る際、
「あれ？どっちが上？どっちが下？」なんて、
前合わせ（衿合わせ）に悩む日本人の多いこと（←チコちゃんナレーター風）。
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正しい合わせは、
自分（着ている本人）の左手にある生地が上、
右手にある生地が下、

言い換えると、合わせたときに右手がすっと胸元に入るように着ます。

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「あれ？昔におばあちゃんに何か言われた気がするわ」と
確認するだけマシなのですが、
知らずに前合わせを逆にしてしまうと、
「死装束（しにしょうぞく）」になってしまうから要注意です。

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そもそも、
なんでこんなルールになっているか紐解くと、 
着物の前合わせは、719年に発令された衣服令の中の
「右衽着装法（うじんちゃくそうほう）」により、
通常は全て右前に合わせるように決められたということです。
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法で決められていたのも、驚きですね。
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故人に着せる死装束は、
この世とあの世が真逆の関係にあることから
逆に左前に着せるようになったといわれています。
（※宗派によっては死装束を左前にしないところもあるようです）
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ここで気になった方は多いかもしれません。
「右前」と「左前」という言い方。
これ、和装用語なんです。
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左前と右前で混乱する大きな原因は、
何が「前」なのかがわからないこと。  

外見的に前（上）になるほうだと勘違いされがちですが、

この場合の「前」は、
【先に】【自分から見た時に手前になる】という意味になります。
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つまりは、
着付けるときに「先に」体に合わせる方をさしているのです。

着付けるときに、
右手で持っているほうを先に体に合わせるのが「右前」。
左手で持っているほうを先に体に合わせるのが「左前」。
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正解は、着ている本人の【右手側を先】に入れ込むんだー！
と覚えておいてくださいね。

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