フォーマルな着物

♪ 黒留袖

女性が18歳になったとき、あるいは結婚したとき、それまで着ていた振袖の長い袖を切って短くしました。これを「留袖」といい、かつては大人の女性が着るきものの全般をさしていました。
現在は結婚式や披露宴で仲人夫婦や新郎新婦の母親、既婚の姉妹など新郎新婦に近い関係者(三親等以内)が着る既婚女性の礼装として着られています。
裾周りにのみ絵羽(えば)模様が広がり、「江戸褄(えどづま)」とも呼ばれています。
衿を2枚重ね、格調高く見せる比翼仕立てにしているのが特徴です。

♪ 色留袖

裾周りにのみ絵羽模様が広がる色留袖は、未婚、既婚問わずに着られます。
五つ紋を付けて、比翼仕立てにすれば黒留袖と同格の装いで礼装になりますが、あえて三つ紋、一つ紋にして準礼装(格式のあるお茶会やパーティー)にすることも多くなりました。

♪ 訪問着

色留袖の次に格の高いフォーマル用で、華やかさと品格を併せ持った準礼装の着物です。
経ち目をまたがり模様がつながる「絵羽模様」になるのが特徴です。
披露宴やパーティー、お茶会、お見合い、結納などに向き、未婚・既婚を問わず着ることができます。

♪ 色無地

一色に染めた色無地は、結婚式やパーティー、各種式典(入学式、卒業式に出席する母親)の目的に合わせて着分けることができる利用範囲の広い着物です。
合わせる帯によっても格が変わるため、一つ紋を入れた色無地は初心者さんが持っていると大変重宝するでしょう。

♪ 江戸小紋

色無地と同じように遠目では無地に見えますが、近くで見れば細かな柄が白く染め抜かれています。
「江戸小紋三役」といって、鮫、角通し、行儀の代表的な柄は、色無地と同じように紋を付け、袋帯を合わせると準礼装になります。

♪ 付け下げ

訪問着よりも気軽でカジュアルな着物(小紋)よりは格の高い染め着物です。
基本的には、柄はすべて上向きで、縫い目で模様がつながっていません。
控え目で柄の種類も多く、こちらも合わせる帯によって訪問着のように披露宴やパーティー、また小紋のように観劇やおでかけとしても着られるため、重宝する着物です。

♪ 黒喪服

地紋のない無地が喪の正式で、長襦袢、半衿、足袋は白を合わせ、それ以外はすべて黒で揃えます。

♪ 色喪服

一つ紋を付けるのが一般的で、地紋がある場合は喪にふさわしい江戸小紋や色無地を選び、小物は黒喪服に準じ、長襦袢、半衿、足袋は白、草履や羽織は黒を合わせます。
喪主・親戚以外が通夜や法事、偲ぶ会などに着用します。